静脈栄養における用語
栄養輸液 | アミノ酸、糖、脂肪、微量栄養素を含む輸液。ただし、脂肪、微量栄養素を含まない輸液もこれに含める。静脈栄養において、一定期間、脂肪乳剤を投与しないことは許容できる。末梢静脈輸液に総合ビタミン剤、微量元素製剤を投与することは認められていない。 |
静脈栄養 (PN) | アミノ酸を含む輸液を末梢静脈または中心静脈経路で投与すること。肝不全などに対してアミノ酸輸液のみを投与する場合は栄養輸液や静脈栄養とは呼ばない(病態の治療目的であるため)。脂肪乳剤のみを投与する場合は栄養輸液や静脈栄養とは呼ばない。 |
高カロリー輸液 (TNA) | 糖濃度12%以上で、アミノ酸、脂肪、ビタミン、微量元素を含む輸液。脂肪が含まれない場合もある。 |
高カロリー輸液療法 (TPN) | 中心静脈経路で高カロリー輸液を投与すること。1200~2500kcal程度。原則として脂肪乳剤を併用する輸液法。 |
中心静脈栄養法 (TPN) | 中心静脈を経由して行う静脈栄養法。目標とする総エネルギー量の60%以上を栄養輸液として中心静脈から投与している場合。総エネルギー中、食事やEN(経腸栄養法)が占める割合が40%未満の場合。 |
補完的中心静脈栄養 (SPN) | 原則として、投与エネルギー量の60%未満を中心静脈栄養で補っている場合。食事や経腸栄養を併用している場合。食事やENが総エネルギー量中に占める割合が40%以上の場合。学会発表や論文などで、TPNとして投与されている栄養量を規定する必要がある場合に用いる、と考えておくべき用語である。 |
末梢静脈栄養法 (PPN) | アミノ酸を含む1000kcal程度が上限の輸液を末梢静脈で投与する栄養法。 |