こんにちは、管理栄養士まるこです。
普段の栄養指導に役立てるために、時々自分の血糖値を測定しています。
基本的にカロリーのあるものなら何を食べても血糖値は上がります。
その上昇が幅が大きく急な場合は、血管にダメージを与え、健康や美容の面からもあまりよくありません。
そこで今回は、食前に「牛乳」を飲んで血糖値の急上昇を抑えることはできるのか?についてFreeStyleリブレを使って測定した結果をご報告します。
リブレの測定値は正確には血糖値ではなく間質液中のグルコース濃度を血糖値に補正した近似値です。
グルコース濃度と血糖値は相関するといわれていますが、グルコース濃度は血糖値より若干遅れて変化します。分かりにくいので本記事では「血糖値」と表現しています!
詳しい測り方についてはこちら→「血糖値はどうやって図っているの?」。
「ごはん100g」VS「牛乳→ごはん100g」
比較するのは、ごはん100gを食べた後の血糖値の推移です。
ごはんだけ食べたときと、
牛乳を飲んですぐごはんを食べたときで比較します。
ごはんは100g。牛乳は200mLです。
牛乳を飲まなかったときの食後血糖値
ごはんだけ食べたときの食後血糖はこちら。
血糖値、上がっております。
食後血糖140mg/dL以上は「血糖値スパイク」と呼ばれており、血管には優しくない状態です…。
みごとに血糖スパイク状態。
まさか、自分も血糖値スパイクが起こっていたなんて!
軽く落ち込みます…。
牛乳を先に飲んだときの食後血糖値
ピークは135mg/dL!
ぎりぎり血糖値スパイクが起こっていません。
この2つを比べると、
牛乳を食前に飲むだけで、ピークはだいぶ抑えられるようです!
結果の考察
ごはんと牛乳の栄養成分はこのような感じです。☟
ごはん100g | 牛乳200mL | 牛乳200mL+ごはん100g | |
---|---|---|---|
エネルギー | 168 kcal | 134 kcal | 302 kcal |
たんぱく質 | 2.5 g | 6.6 g | 9.1 g |
脂質 | 0.3 g | 7.4 g | 7.7 g |
炭水化物 | 37.1 g | 10.2 g | 47.3 g |
(糖質) | ( 36.8 g ) | ( 10.2 g ) | ( 47.0 g ) |
(食物繊維) | ( 0.3 g ) | ( 0 g ) | ( 0.3 g ) |
牛乳って意外と(?)糖質が多めです。
コップ1杯(200mL)で10g程度。
脂質、たんぱく質も豊富なので、当然エネルギーもしっかり134kcal!
ごはんと一緒に食べると300kcal以上とることになりますね。
それでも、血糖値が上がらなかったのは、
①牛乳に含まれる糖はガラクトースで吸収が穏やかだったこと、
②牛乳に含まれる脂質、たんぱく質が、ごはんの吸収の邪魔をしたこと(緩やかな吸収に)、
③ごはんを食べる前に食品を摂取することで、インスリンが分泌する準備ができ血糖を下げやすくなったこと(本当は食事の15分前くらいに食べるとより効果的と言われます)
などの理由が考えられます。
結論;牛乳は食後血糖の急上昇を防いでくれる
ほんと、主食(糖質、炭水化物)の単品食べは恐ろしいですね。
栄養バランスも偏って良いことなしです。
バランスよく食べようね!
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